はじめに

ペットと暮らす毎日は、たくさんの癒しをくれます。
その一方で、収納のご相談を受けていると、
「ペットのものだけ、なぜか片付かない」という声をよく耳にします。
フード、トイレ用品、おもちゃ、お散歩グッズ、お洋服……。
人間の持ち物とは違うルールで増えていくので、
一般的な収納術だけでは、うまくいかないことも多いんです。
今回は、私自身は犬や猫を飼っていませんが、
収納アドバイザーとして知っておきたい「ペットのいる家の収納」の考え方を、
整理してお伝えしたいと思います。
ペットと暮らす家をもっとすっきり。収納アドバイザーが考える片付けのコツ
ペットグッズが片付きにくい理由
まず知っておきたいのは、ペットグッズには「片付きにくい特有の事情」があるということです。
・毎日使うものが多く、しまいこむと逆に不便になる
・サイズや形がバラバラ(フード、トイレ砂、リード、おもちゃなど)
・消耗品と長く使うものが混在している
・「その場に置きっぱなし」になりやすい生活動線上のアイテムが多い
つまり、しっかり奥にしまい込む収納よりも、
「使う場所の近くに、サッと出し入れできる収納」を作ることが大切になります。
エサ・トイレ用品は「定位置」を決める
フードやトイレ用品は、毎日必ず使うものです。
だからこそ、置き場所を固定しておくことが、
散らからない部屋への一番の近道になります。
ポイントは、ペットが長い時間を過ごす場所の近くに、
専用の収納スペースを確保すること。
模様替えのたびに置き場所が変わってしまうと、
家族の誰かが「あれ、今日はどこに置いたっけ」と迷う原因になります。
フタ付きの収納ボックスを使えば、
ニオイや見た目の乱雑さも防げて一石二鳥です。
おもちゃは「見せる収納」と「隠す収納」を使い分ける
おもちゃは、出し入れの頻度が高いアイテムです。
毎回きっちりしまうことを目指すと、続かなくなってしまうことも。
そこでおすすめなのが、収納方法の使い分けです。
出し入れが多いもの
カゴやボックスに、ポンと放り込むだけの「ゆる収納」に。
フタなしのおしゃれなバスケットなら、
インテリアになじみながら、片付けのハードルも下がります。
絡まりやすい・細かいもの
猫じゃらしなど絡まりやすいおもちゃは、
壁面やクローゼットの扉裏にフックを付けて吊るす収納が便利です。
「毎回きっちりしまう」よりも、
「多少雑でも、定位置に戻すだけ」の仕組みを作る方が、
結果的に長続きします。
お洋服は「シーズン」で分けて管理する
ペット服も、人間の洋服と同じように、
シーズンごとに管理すると散らかりにくくなります。
よく着る服は、玄関やクローゼットにポールハンガーやミニハンガーラックを置いて、
サッとかけられるようにしておくのがおすすめです。
オフシーズンの服は、圧縮袋や透明の収納ケースにまとめておくと、
中身がひと目でわかり、衣替えのときにも迷いません。
犬と猫では、収納の考え方が少し違う
同じペットでも、犬と猫では生活スタイルが異なるので、
収納の工夫の仕方も変わってきます。
犬の場合

お散歩グッズ(リード、首輪、マナー袋、洋服など)が中心になります。
これらは「外に出るときにまとめて持ち出せる」ことが重要なので、
玄関付近に専用のフックやバスケットを用意しておくと、
毎回の身支度がぐっとスムーズになります。
猫の場合

上下運動を好む猫は、床に置く収納だけでなく、
「高さ」を意識した収納の工夫も大切です。
キャットタワーの近くにおもちゃ入れを置いたり、
爪とぎやブラシなど、猫が自分で近づく場所に定位置を作ってあげたりすると、
自然と片付いた状態をキープしやすくなります。
また、猫のトイレ砂は特に飛び散りやすいので、
トイレ周りに専用のマットを敷き、
掃除道具(ほうき・ちりとりなど)もセットで近くに収納しておくのがおすすめです。
多頭飼いの場合は「共有」と「個別」を分ける
犬や猫を複数匹飼っている場合は、
収納もひと工夫必要になります。
フードや消耗品など、みんなで使うものは「共有の収納」にまとめ、
それぞれの子専用のもの(首輪、食器、お気に入りのおもちゃなど)は、
名前タグやカラー分けをして「個別の収納」に分けておくと管理がラクになります。
特に食事の管理は、体調管理にも直結する部分。
「誰のフードか」「今日はどのくらいあげたか」が
ひと目でわかる仕組みを作っておくと、
家族間での情報共有もしやすくなります。
賃貸の場合は「原状回復」も意識して
賃貸にお住まいの場合、ペット用のスペースを作るときに、
壁や床を傷つけない工夫も大切なポイントです。
床には、汚れや傷、滑り止め対策を兼ねてマットやタイルカーペットを敷く。
壁面収納やフックは、壁を傷つけない突っ張り式や粘着タイプのものを選ぶ。
こうした「あとで元に戻せる」収納アイテムを選んでおくと、
退去時のトラブルを防ぎながら、快適な環境を作ることができます。
安全のための片付けでもある
ペットのいる家の片付けは、見た目をすっきりさせるだけが目的ではありません。
床に置きっぱなしのおもちゃを誤飲してしまったり、
出しっぱなしの薬や洗剤に触れてしまったり。
片付いていることが、そのままペットの安全につながります。
「片付けよう」という気持ちの前に、
「安全な環境を保つため」という視点を持っておくと、
収納の優先順位も自然と決まってきます。
おわりに

ペットのいる家の片付けは、人間だけの暮らしとは違う難しさがあります。
でも、「使う場所の近くに、出し入れしやすい収納を作る」という
基本の考え方は、実はどんな収納にも共通しています。
フード、トイレ用品、おもちゃ、お洋服。
それぞれの置き場所を決めてあげるだけで、
部屋の印象も、暮らしやすさも、大きく変わってくるはずです。
大切な家族であるペットと、心地よく暮らせる部屋づくりの参考になれば嬉しいです。


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